読んで楽しむ──江戸庶民史料・デジタル資料等の紹介

 「読んで楽しむ」は、毎回、特定の庶民史料に的を絞って読み解く講座です。テキストは往来物倶楽部デジタルアーカイブスのデジタルコンテンツ(会員は無料ダウンロード可能)を使用します。また、これらの史料の翻刻(活字版)や影印版(写真版)等の関連書籍のほか、ネットで無料で読むことのできるデジタル画像なども適宜紹介します。

テキストを読みながら動画を見る(会員専用ページからログイン)ことで理解が格段に深まります。

 舎主は、往来物(寺子屋等で使われた読み書き教材)など江戸時代の庶民史料の研究歴30年、庶民史料のコレクションも日本有数です(特に往来物は最大規模)。約1万冊から厳選した多彩なテキストを継続的に読み解きます。原本の魅力を存分にお伝えし、原本入手の秘訣なども伝授します。

往来物講座──毎回一つの往来物にスポットを当てて、丁寧に読み解いていきます。

その他講座──往来物以外の庶民史料(育児書、石門心学書、礼法書、教訓書等)から面白いテキストを選び、読んでいきます。

 以上のようなテキストを毎回1点ずつ読んでいくネット講座(1講座約30分)です。それぞれ資料をダウンロードの上、ご覧下さい。テキストで使用した原本のデジタル資料(往来物倶楽部デジタルアーカイブス)なども特価で提供いたします。


公開

予定

講座内容 テキスト 動画・音声

№ 012

平成29年12月

「女諸礼綾錦」を読む……北尾辰宣作、1751年刊行。1660年刊行の『女諸礼集』を基本に『女重宝記』の要素を盛り込んで改編。後続の暁鐘成作、1841年刊『新増 女諸礼綾錦』や、池田東籬作、1843年刊『袖玉 女諸礼綾錦』の模範となった庶民女性向け礼法書を味わう。

約60分(音声)

№ 011

平成29年11月

「女書翰初学抄」を読む……奈良絵本作家、女流書道家の居初津奈が1690年に著した女子用往来。四季時候の手紙など57通を収録。詳細な頭書注釈を施すほか、巻末の女性書札礼は明治初年まで影響を及ぼした。津奈の事蹟を示す唯一の記事である序文に、京への憧れが横溢する。

約60分(音声)

№ 010

平成29年10月

「女初学文章」を読む……京都の歌人、和田宗翁が著し、大津の女流書道家、窪田やすが書した女筆手本。頭注を施す最古の女子用往来であり、女用文章・女筆手本の先駆。極めて異例な散らし書きの弔状を含め、散らし書きの仮名消息を味わう。

約60分(音声)

№ 009

平成29年9月 

 「続女大学」を読む……渡辺其寧作。1832年頃、京都で刊行されたが、間もなく『女大学宝箱』の類板訴訟で改題を余儀なくされた女子用往来。一見『女大学宝箱』に酷似するが、結婚前の女子教育、特に読み書きの重要性を強調した点で、似て非なる異種女大学であった。 有   

約60分(音声)

№ 008

平成29年8月

 

「女大学宝箱」を読む……作者不明、1716年刊行。女性差別、封建道徳の象徴とされる「女大学」の初板本。明治初年まで何度も刊行された初板本により「女大学」18カ条および後文を読み、付録記事にも注目しつつ、『女大学宝箱』の全体把握を試みる。

約60分(音声)

№ 007

平成29年7月

 

「女九九乃声を読む……京都の神道家、大江文坡作、1787年刊行の女子用往来。 九九の読み声と教訓歌で女子の心得全般を説く。女子に算数の基礎を教えた唯一の往 来物。女子に対する数学教育の重要性が一般認識される100年以上前の先見的著作。 有   

約60分(音声)

№ 006

平成29年6月

 「下民小学を読む──上総国大鷲村(現・君津市)の知足庵作、1815年刊行の往来物。農民心得を説いた全33カ条と後文の冒頭で「妻を娶る心得」から説き始め、一家の主として、妻や妻の実家に対する気配り、育児から処世訓全般に及ぶ教訓を展開。後に『農家大学』『民家学要』と改題・再刊。

約60分(音声)

№ 005

平成29年5月

「摂河往来を読む──作者不明で、元禄11年(1698)頃刊行の異色の往来物。摂津在住者と河内在住者でやりとりする往復2通の書状形式で、両国の年中行事・名所・名物のあらましを記す。ストレスの多い都会よりも、人間らしい田舎暮らしを勧める「都鄙論」が注目される。 有 

約60分(音声)

№ 004

平成29年4月

「在郷童教訓書を読む──美濃国郡上郡二間手村(現・郡上市)の手習師匠が1855年に著した往来物。上下2巻で、上巻には子供の悪行に関する戒めなど10カ条、下巻は全文1カ条で、飲食・飲酒・色欲に関する養生心得を詳述する。地方色豊かな独自の往来物として興味深い。

約60分(音声)

№ 003平成29年3月 「子供教草を読む──幕末の豪商・蘭学者、火薬研究者として知られる中居撰之助(なかいせんのすけ、中居屋重兵衛)が編集し、1854年に自費出版した童蒙教訓書。ある伊勢商人が、江戸本郷の商家へ奉公に出した息子に宛てた手紙を丸々収録。父が息子に示した遺書同然の手紙は今なお胸を打つ。

約60分

(音声)

№ 002平成29年2月

「浜庇小児教種を読む──九十九里の手習師匠、今井経山が1858年に著した往来物。九十九里の漁村や漁の様子を活き活きと描きつつ、鰯漁で潤い奢侈に流れるバブリーな世相を戒め、子供には学業を、親には育児心得を示したが、その本意は親の意識転換にあった。

約30分

(動画)

№ 001

平成29年1月

「養育往来(よういくおうらい)を読む──京都の書家、小川保麿(おがわやすまろ)が1839年に著した往来物(おうらいもの*読み書き教科書)。子供に育児の基本を教えた本書は、言わば、親子で読む「家庭教育読本」であった。育児に関する秘訣や金言を集約した本書に、江戸子育て論の標準を見出す。

約30分

(動画)


古典籍は約1万点

 舎主(往来物倶楽部)が所蔵する約1万冊の古典籍から厳選した多彩なテキストを継続的に読み解きます。受講生には、テキストのデジタル画像を無料提供(ダウンロード)するほか、その他のデジタル画像(往来物倶楽部デジタルアーカイブス)も特価で頒布。PC・スマホ等へダウンロードした史料を見ながら受講でき、在宅でも史料を見ながら予・復習もできて便利です。